「その違和感を絶対に見逃すな」。岸本鮎佳が語る、 自分の本音で人生を選ぶということ

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「エンタメは人の命も救う」コメディに託す、これからの挑戦

──これから、脚本家・俳優・演出家として挑戦していきたいことを教えてください。

コメディを書き続けたいです。今、コメディを書ける作家さんって少なくなっている気がするんですよ。女性だからこそ書けるものもあると思うし、逆に男性だからこそ書けるものもある。私自身は、女性が書くコメディの面白さをもっと広げていけたらと思っています。

──作品づくり以外に、やってみたいことはありますか?

ポッドキャストを始めてみたいんです。SNS以外にも自分のチャンネルがあったら面白いなって。脚本家って、作品は知られていても、その人がどんな人間なのかを知ってもらう機会は意外と少ないじゃないですか。まず「この人、面白いな」と思ってもらって、そこから「この人のドラマも見てみようかな」とつながったら嬉しいですね。

──最後に、La Voixにちなんで、岸本さんの「人生を動かした一言」を教えてください。

座右の銘みたいなものはあまりないんですけど、忘れられない言葉があります。コロナ禍で仕事がなくなって、エンタメの世界が止まってしまったときに、映画のプロデューサーの方が「エンタメって、ときに人の命も救うんだよ」と言ってくださったんです。

それまでは、エンタメって人の生死には直接関係ないし、いざというときには何もできないんじゃないか、と思っていたんですよ。でも、ある作品に出合ったことで救われたという人もいる。作品が誰かの心に残って、その人を支えることがあるんですよね。

その言葉を聞いて、続けていく希望を持てました。エンタメには、そんな奇跡に近いことを起こせる可能性がある。今も立ち止まりそうになったときには、あの言葉を思い出します。

 

取材・文/井関かおり 撮影/松島史弥(BOIL) ヘア★メイク/加藤志穂(PEACE MONKEY)

Profile

岸本鮎佳

岸本鮎佳

脚本家・演出家・俳優。神奈川県出身。小学生の頃から演劇に親しみ、大学時代に舞台・演技の道へ進むことを決意。俳優として自ら出演の機会を作ろうと脚本執筆、演出にも取り組み、現在は複数の立場から作品づくりに携わる。接客業などで出会った多様な人々をヒントに、日常の人間関係や女性の複雑な感情を描く。『替え玉ブラヴォー』などを手がけ、コメディの可能性を追求している。

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