「『ちゃんとしなきゃ』をやめたら、人生も料理もラクになった」爆速レシピクリエイター・およねさんが届けたい、自分を大切にする生き方

Index目次

自炊のハードルを下げて、肩の力を抜いて欲しい

――「自炊ハードルを地の果てまで下げにいく」というコンセプトを掲げていらっしゃいますが、どういう想いが込められているのでしょうか?

子育てや仕事で毎日ヘトヘトになっている人、多いと思うんです。どれだけ子どもが可愛くても、仕事が楽しくても、辛いときってありますよね。そういうときって、外食やお惣菜、冷凍食品に頼る日があって当然だと思うんです。そして、それは決して悪いことではありません。でも、毎日続くと「ちゃんとごはんを作れていないな」と、なんとなく心がざわついたり、逆に疲れてしまったりすることもある。

そんな人に向けて、「これくらいならできそう」「自炊ってもっと気楽でいいんだよ」ということを伝えたかったんです。実際に作ってみると、洗い物も少ないし、なのにちゃんとおいしい。そして、「今日、自炊できた!」という小さな達成感が生まれる。その積み重ねが自己肯定感につながったら、こんなにうれしいことはないなと思っています。

――素敵ですね。ママに限らず、仕事で忙しかったり料理が苦手な現代の女性に響きそうです。自分のためだけだと、どうしても料理が雑になってしまうことってあると思うんです。

「セルフネグレクト」(生活意欲の喪失や精神的な要因により、自分自身の健康や安全を維持するための基本的なケアを放棄してしまう状態)という言葉もありますよね。でも、無理することもないと思うんです。私はもともと料理が好きだからいいですけれど、そんなに得意じゃない人は週に1〜2回でも、1品でもいいから自分でご飯が作れる日があるだけでもいい。自分のために作る「いたわりご飯」と思って、好きな食べ物を作るとか。ストレスを溜めるのが一番良くないですから。

――料理はいつ頃から好きなんですか?

子どもの頃からですね。振り返ってみると、「キユーピー3分クッキング」や「上沼恵美子のおしゃべりクッキング」といった料理番組を観るのが大好きでした。両親が共働きだったので、放課後はよく祖母の家で過ごしていたのですが、祖母が料理好きだったこともあって、一緒に料理をする機会がたくさんあったんです。いろいろ教えてもらいながら料理を作る時間が本当に楽しくて、その頃の経験が今の「料理が好き」という原点になっているんだと思います。

――そう考えると天職ですね。

向いているかどうかはわからないですけど、料理はずっと好きでしたね。中学生になると、夜ごはんを私が作る日もあって。そのとき母が「材料費ね。お釣りはお小遣いにしていいよ。と1,000円を渡してくれていたんです。でも当時の私は、「どうやったらこの1,000円をできるだけ残せるか」を真剣に考えていました(笑)。

家にある食材や冷凍庫のお肉を引っ張り出してきて、「これで何が作れるかな?」と考えるのが、ゲームみたいで本当に楽しくて。どうしても人参だけは買わなきゃいけない、となれば、スーパーを何軒もはしごして、10円でも安いお店を探していました。今思うと、中学生とは思えないことをしていましたね(笑)。そうやって限られた食材や予算の中で工夫する力は、その頃にかなり鍛えられた気がします。今のレシピづくりにも、自然とつながっているのかもしれません。

――当時の得意料理は?

あんかけ焼きそば! 学校の調理実習で、干し椎茸の出汁であんかけを作るという授業があって、「干し椎茸ってこんなにおいしい出汁が出るの!?」と衝撃を受けたんです。そこから干し椎茸を戻すのにどハマりしました。

――干し椎茸を戻すのにハマる中学生って面白いですね(笑)。今はレシピを考えるとき、どんなふうにアイデアを生み出しているんですか?

フォロワーさんからいただく相談が、アイデアのきっかけになることが多いですね。例えば、「餃子を作りたいけど、タネをこねるのも包むのも面倒です。どうしたらいいですか?」という相談をいただいたら、「それを解決できるレシピは何だろう?」と、一日中考えていることもあります。

あとは外食に行っても、「これをもっと洗い物を少なく作るにはどうしたらいいかな」「使う調理器具を減らすならどうアレンジできるかな」と、つい考えてしまいますね。

私のレシピは、「おいしい」だけではなく、いかに洗い物を減らせるか、いかに手間を省けるかという視点をすごく大切にしていて。そこを工夫すると、本当に喜んでくださる方が多いんです。

スーパーを歩きながら、「この食材をもっと手軽に使えないかな」と考えることもありますし、暮らしの中で目にするものすべてがレシピのヒントになっています。だから、日常そのものがレシピ作りにつながっている感覚ですね。

Profile

およね

およね

爆速レシピクリエイター。東京都生まれ、上智大学卒。大学卒業後、介護福祉系ベンチャーで新規事業開発に携わり、事業戦略や採用を経験。結婚・出産後は、教育・福祉領域の上場企業に転職し、“仕事と家庭の両立”を模索しながらキャリアを築く。
2021年12月「自炊ハードルを地の果てまで下げにいく」をモットーにSNSでレシピ発信を開始。等身大の視点が支持され、テレビ・雑誌・WEB出演のほか、企業のレシピ開発・プロモーション支援へと活動の場を広げる。これまで3冊のレシピ本を出版。近著に『“使いきるだけ”でうまくいく 物価高に負けないレシピ事典』(KADOKAWA)がある。
2025年に株式会社レシピラボを設立。2026年には食と暮らしのブランド「iiyone with」を立ち上げ、“暮らしの余白をひろげる”世界観を軸に商品開発と事業づくりを推進している。小学生2人の母。


Related

関連記事

Recommend Movies

おすすめの動画

Recommend

おすすめの記事

Tags

おすすめのタグ