中郡暖菜の“かわいい”の哲学〜新しい女性の生き方を生み出す思考【vol.2 そのかわいいは誰のため?】
Index目次
今、“かわいい”はモテのためだけではなく、自分の価値観や生き方を映し出すものとして広がっています。そのカルチャーを発信し続けているのが、ファッション誌『LARME』編集長の中郡暖菜さん。「誰かに好かれるためではなく、自分が心から好きだと思える“かわいい”を追求する」。その哲学から生まれた表現は、多くの女の子たちの共感を呼び、高い支持を集めています。
本連載「中郡暖菜の“かわいい”の哲学」では、毎回ひとつのテーマを軸にインタビューを行い、中郡さんの思考や価値観を紐解いていきます。第2回のテーマは、「そのかわいいは誰のため?」という疑問。中郡さんが愛し、作り続ける“かわいい”の真髄と、それを守り抜くことの意味を聞くことで、雑誌『LARME』が熱狂を生む理由にも迫ります。
ギャルだったから、「モテ」を考えたことはなかった

――LARMEの世界観は「モテるためのかわいい」ではなく「女子ウケするかわいい」と言われますが、その価値観はどこから生まれたのでしょうか?
「もともと自分がギャルだったのと、昔一緒に仕事をしていたagehaのモデルたちも、自分の好きなものを着るっていう強い意志のある人たちしか周りにいなかったんです。ギャルって、男性よりも女性にウケるかわいさだし、誰もモテを一番には考えていない。そういう意味では、LARMEは“最前線の令和のギャル雑誌”だと私は思っていて。agehaのような、一般的にギャルと認知されている見た目とはちょっと違うけれど、モテるかどうかで決めるのではなく、自分の好きなコンセプトを大事にするというハートの部分では一緒だなと思っています。」
――LARMEが創刊された2012年は、“モテ”や“愛され”が女性誌のメインキーワードとなっていた時代でした。それとはまったく違う価値観を打ち出すことへの、迷いや怖さはありましたか?
「編集長になったこともなくてそもそも何も分かっていなかったので、怖いとかそういう気持ちは全然なかったですね。ただ、創刊号の発売日に社内会議があったんですが、まだ売り上げが出ていないタイミングなのに、販売部からめちゃくちゃ怒られたんですよ。“こんな本は売れない、こんな本になるとは聞いていなかった”って。販売部はどうやら、当時売れている小悪魔agehaを模倣した本が出ると思っていたみたいで。それなのに全然違う本が出てきて、慌てたんだと思います。でも蓋を開けたら初日からめちゃくちゃ売れたので、販売部の方がわざわざ謝りに来てくれました。正直なところ、私だって必ず売れると思って作っていたわけじゃないんですよ。でも、ageha編集部時代にモデルや読者の反応をずっと見てきていたので、私が作る本はきっと女の子に届くだろうっていう予感はありました」
- Tag
- #Interview
Related
関連記事
Recommend
おすすめの記事

