未来をつくる“声”の対話 vol.2【シブジョ校長・赤荻瞳×特待生・長嶺紗和】

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15歳で主演を背負った経験が、自分を強くした

対話のなかで特に印象的だったのは、中学3年生のときに主演を務めた舞台についての話でした。さわさんにとって、それは大きな自信になると同時に、精神的に最も厳しい時期でもあったようです。

赤荻校長「これまでの活動の中で、いちばん印象に残っている経験って何かな?」

さわさん「中学3年生のときにやった主演の舞台です。私は千葉に住んでいるので、レッスンの日は学校を早退して、そこから片道2時間かけて東京まで通っていました。稽古をして、夜遅くに帰って、そこから学校の課題をやって、また次の日学校に行くっていう生活をずっと繰り返していて。その時期は受験も重なっていたので、メンタル的にもいちばんしんどかったです。その舞台は1週間公演だったんですけど、稽古期間は半年くらいあって、最後の方は集中稽古も続いていました。主役に選ばれたうれしさはもちろんあったんですけど、その分“ちゃんと応えなきゃいけない”っていうプレッシャーも大きかったです。映像で自分の演技を見返して、“思ったより伝わってないかも”って落ち込むこともありました。でも、へこんでる暇じゃないし、やらなきゃ何も変わらないから、やるしかないっていう感じでした」

赤荻校長「15歳でそこまで背負っていたの、本当にすごいよ。千秋楽はどうだった?」

さわさん「最後の締めのところで感極まってしまって、ちょっと泣きながらになっちゃったんです。そこは少し悔いも残っているんですけど、でもやり切った気持ちはすごく大きかったです。母も号泣して見てくれていました」

支えてくれる人がいるから、メンタルは強くなれる

夢に向かって走っている人ほど、不安や迷いがゼロなわけではありません。さわさんもまた、揺れながら前に進んできた一人です。

赤荻校長「いろんなことに挑戦していると、不安になったり、ネガティブな気持ちになったりすることもある?」

さわさん「あります。めちゃくちゃポジティブなときもあるんですけど、気にしすぎちゃうところもあるし、考えすぎちゃうこともあります。でも、家族にすぐ相談できるし、周りの環境が本当にいいので、それで頑張れている感じがあります。オーディションに関しては、“落ちたらどうしよう”っていう不安はあまりなくて、もう自分が楽しんで全力でやるしかないって思っています。逆にしんどいのは、TikTokとかでアンチコメントを見たときかもしれません。でも、それで自分が傷つくというより、“そういうコメントをしなきゃいけない人ってつらいんだろうな”って、相手のことまで考えちゃうんです」

赤荻校長「そこまで相手のことを考えられるの、すごいよね」

さわさん「家族のおかげかもしれません、親もすごく気にかけてくれるんですけど、それを見て“優しいな”って思いますし、家族の存在は本当に大きいです。私は3人きょうだいの末っ子で、お兄ちゃんたちともよく話すので、大人の考え方を聞いて“なるほど、そう考えればいいんだ”って思えることも多いです。あと、自分のことを分かってくれない人に時間を使うより、自分のことを好きでいてくれる人に時間を使った方がいい、っていう考え方にもすごく救われています。今つらいことがあっても、1年後には笑い話になっているかもしれないし、結局いちばん大きいのは環境だと思うんです。周りの理解があるから、人って強くなれるんだなって思います」

赤荻校長「さわちゃんって、そういう考え方だけじゃなくて、クラスの空気もちゃんと見られるんだよね。ちょっと静かにした方がいいときに、雰囲気を壊さずに、でもちゃんと伝えられる。ああいうのって簡単にできることじゃないと思う」

さわさん「まだまだですけど、自分がいることで少しでもいい空気になったらいいなって思っています」

Profile

赤荻瞳

赤荻瞳

株式会社エムアールエー代表取締役、元『egg』編集長。2023年4月、「渋谷女子インターナショナルスクール」(通称シブジョ)を開校し、校長に就任。ギャル文化を軸に、世界で活躍できるZ世代の育成に力を注いでいる。主な著書に『鬼強ギャルマインド 心にギャルを飼う方法』がある。

長嶺紗和

長嶺紗和

2010年1月20日生まれ。テアトルアカデミープロダクション所属。シブジョ3期生グランプリ受賞。“人の心を動かせる女優”を目指し、SNSを通じた発信活動にも積極的に取り組んでいる。

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