「大事なのは覚悟」28歳女性社長が提言する“決断”に必要な3つの信条【後編】

Index目次

決断の信条2 夢は「楽観的」に、現実は「悲観的」に

――会社で掲げているビジョンを100%としたら、今は何%くらいまで達成している感覚ですか?

「ビジョンの達成率は『いつも50%』だと思っていたいんです。

私にとってビジョンとは、決して『絵に描いた餅』であってはいけないもの。具体的におおよそ5年後には実現したい目標のようなものだと思っています。1年で10%ずつ近づけていきたい。5年経てば100%に届くかもしれない。そんな思いで、手応えを感じながら歩んでいきたいと考えています。

でも面白いもので、時間が経てば自分自身の価値観も広がり、見える景色も変わってきます。以前は100%だと思っていた場所が、成長した今の自分から見ると、また新しいスタートラインに見えてくる。

だから、どれだけやっても達成率は『いつも50%』。ちゃんとやってきたという達成感を感じると同時に、『まだ伸びしろがあるじゃない!』と前向きになれる。そのバランスが、私には一番しっくりくるんです」

富原玲奈さん

――目標を達成していくために、どのような「心構え」を大切にされていますか?

「私は、京セラ創業者の稲盛和夫さんが遺された『楽観的に構想し、悲観的に計画し、楽観的に実行する』という考え方を大切にしています。

たとえば、『ゲストの体験価値を高めるには』ということをよく考えるのですが、まずはとにかく楽しく、自由に想像を広げます。理想を最大限に膨らませる段階で、『予算が』『人手が』とブレーキをかけてしまっては、本当にお客様に喜んでいただけるアイディアは生まれないと思うんです。

でも、その構想を具体的な計画に落とし込むときは、一転して徹底的に『悲観的』になります。売上や利益の目標は現実的か、原価や費用を甘く見ていないか、そもそも実現可能か。あらゆるリスクも想定し、慎重に考え抜く必要があると思っていますので、経営会議ではつい声が大きくなってしまうこともあります。

そして『やり方』が決まったら、あとは楽観的に、明るく堂々と進めていきます。何より仕事は楽しくありたいですから、リーダーが不安そうな顔をしていたら、チームのみんなも迷ってしまいますよね。

ワクワクしながら描き、シビアに計画し、楽しく実行する。このバランスを保つことが、目標を確実に達成するための私なりの『勝ち筋』だと思っています」

――日々、判断や決断の連続でプレッシャーも大きいかと思います。ストレスケアやリフレッシュはどのようにされていますか?

「実は、あまりストレスを感じて『発散したい!』と思うことがないんです。

私は『仕事の疲れは、仕事でしか癒せない』と思っています。

もちろん、一筋縄ではいかないこともたくさんありますが、先程も(前編でも)お話しした通り、お客様の笑顔を間近で見られたり、スタッフの成長を肌で感じたり。その先に、業績という形で会社の成長を実感できたとき、何よりの達成感とともに、自分自身がめちゃくちゃ癒されていることに気づくんです。結局、仕事の喜びが一番の特効薬なんですよね。

ただ、日々の暮らしで言えば、とにかく食べることと寝ることが大好きです(笑)。美味しいものをしっかり食べて、泥のようにぐっすり眠る。案外、そんなシンプルなことが、ストレスを溜め込まずに毎日元気にいられる一番の秘訣かもしれません」

肉匠なか澤店内

肉匠なか澤

Profile

富原玲奈

富原玲奈

1998年生まれ、28歳。慶應義塾大学総合政策学部卒業。長野県白馬村出身。2021年大学卒業後すぐに家業であるリゾートホテルの社長に就任し、今年で6年目をむかえる。現在は、地元である長野県白馬村と新潟県湯沢町でリゾートホテル、石川県金沢市で宿泊特化型ホテル、長野県白馬村で飲食店など、5つの施設や店舗を経営している。

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