音楽、音楽、油絵、プロデュース——。大塚 愛が語る「自分を縛らない」生き方

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油絵は過去も失敗も肯定してくれるアート

——ここ数年は油絵の個展を開いたりと、アート活動にも精力的ですよね。

音楽ができなくなったときのために、何か別のクリエイティブな表現を身につけたいなと思って始めたのが油絵でした。絵は死ぬまで続けたいことのひとつなのですが、実際に描いてみると想像以上に体力が必要で。「おばあちゃんになっても続けられるのかな?」と思うくらい首や腰が痛くなるし、気づけば数時間ずっと筆を握りっぱなしで本当に疲れます。

——それでも描きたいと思う理由を教えてください。

水彩画は一度失敗すると心が折れて「もうダメだ」と思ってしまうのですが、油絵は上から色を塗れば修正が利く。そこが面白いところですね。過去に置いてきたものや、失敗したことすべてに意味を持たせることができるんです。新しい色を重ねることで作品に深みが増し、想定外の面白みが生まれます。生き方や考え方を油絵から学んでいるような気がして、私にとって油絵は、すべてを肯定してくれるアートなんです。まさに今、新しい作品を描いているところなので、近いうちに披露できる場が作れればいいなと思っています。

——楽曲を作る上で言葉と向き合うことも多いと思いますが、大塚さんの人生を変えた一言があれば教えてください。

小さい頃からピアノを習っていたのですが、当時は「通わなければいけないもの」という理由だけでレッスンを続けていました。先生もすごく厳しい方で、あるとき「あなたはピアノの技術が1ミリもなくて本当に下手。でも、歌うピアノを弾くことができる。それがあなたの強みよ」と言われたんです。その一言で人生が変わりました。クラシックをやめてポップスを弾くようになって、ボイストレーニングにも通い始めました。ピアノひとつ弾くにしても、表現として人に届ける大切さをその頃に学んだので、本当の意味での音楽のスタートは、その先生の一言がきっかけだと思います。

 

取材・文/佐藤季子 撮影/田中丸善治 ヘア&メイク/KUMI

Profile

大塚 愛

大塚 愛

9月9日生まれ、2003年9月10日に「桃ノ花ビラ」でメジャーデビュー。シンガーソングライターとしての活動のほか、イラストレーター、絵本作家、楽曲提供、近年は本格的に油絵制作にも取り組むなど、多彩な表現活動を展開している。2026年9月には、毎年恒例のアニバーサリー&バースデーライブ「大塚 愛 LOVE IS BORN ~23rd Anniversary 2026~」を立川ステージガーデンにて開催。

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