創作の源泉は読者の存在——献鹿狸太朗さん『超正気』刊行記念インタビュー
何回も読みたくなる作品を書くために
――漫画と小説の二刀流でキャリアを築いていらっしゃいます。それぞれの創作において、共通している点や、異なる点を教えていただきたいです。
「小説は書きすぎない、漫画は描きすぎる、ですね。肝に銘じています。漫画は説明過多な方が理解してもらえるけど、小説は、余白を作ることが大事だと思います。あと一章書きたい!くらいで終わるのがちょうどいい。どちらも共通しているのは、『何回も読みたくなる作品にしたい』ということです。『しんどかった~、二度と読みたくない』って言われるのも嬉しいけど(笑)。何回読んでも楽しいような仕掛けを、漫画でも小説でも絶対に入れるようにしています。結末が知りたいだけ、みたいな作品にはしたくないです」
――漫画家になりたいと意識したのはいつ頃でしたか?
「最初は絵本作家になりたくて、小6か中1のときに持ち込みをしたんですよ。その時に漫画も持っていって、そしたら漫画の方が感触が良くて……。実際、漫画は新しいものがどんどん出るけど、絵本って昔の作品が読み継がれていくから、新しい絵本を作るって難しいんですよね。あと私の作品って、台詞のリズムがいいって言っていただけることが多いんですけど、それは絵本から来てると思います。絵本って詩みたいなところがあって、リズムをすごく大事にしてるんですよ」

――絵本作家を目指そうとしたきっかけってありますか?
「何だろう……もう、気づいたらって感じなんですけど。絵本って、デザイン性がすごいじゃないですか。そういうのに気づいたら惹かれていました」
――スランプみたいな状態に陥ったことってありますか?どう克服しましたか?
「それが、本当にないんです。人生で一番のスランプってたぶん修士論文で。修士論文は本当に、どう頑張っても一日に一つ論文を読んだだけみたいな(笑)。だからスランプの気持ちはわかります!嫌すぎて、嫌な気持ちを一刻も早く失くしたい気持ちで取り組みました。でも創作においてはないです」
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