創作の源泉は読者の存在——献鹿狸太朗さん『超正気』刊行記念インタビュー

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創作の源泉はやっぱり読者の存在

――その「創作したい」って気持ちの源泉は何だと思いますか?

「やっぱり読者の方の存在ですね。自分で書きながら読んでいて感じた気持ちを、早く読者の方にも体験してほしいんです。書いているときは、『なんでこのシーンを世界で自分しか知らないんだ!』って、いつももどかしく思っています。でも、書いてから読んでもらえるまでに時間が経つので、感想が届くころには少し忘れていたりして(笑)。読者の方のデリカシーってすごく高くて、強い言葉を使う前に、ワンクッション置いてくださったりするんですよ。『いい意味で頭がおかしいと思いました』みたいな。本当に心が綺麗だなって思います。創作の源泉が読者って言うのはありきたりだけど、でも、それは嘘じゃないと思います」

――もし今の職業に就いていなかったら、何になっていたと思いますか?

「漫画や小説と同じような感動を与えられるのは、映画監督ですかね。あとはおしゃべりが本当に好きだから、ラジオのパーソナリティをめちゃめちゃやりたいです!私って、黙れって言われても黙らないから。おしゃべり欲を発散したいです。ご依頼待ってます!しゃべりたくて小説を書いているところもあるかもしれないです」

――次回作ってどんなお話ですか?

「打って変わってクライムサスペンスの予定です。現代的なテーマではあるんですけど、クラシックなハードボイルドの復讐譚です。今回は共感ベースな感じではないですね。結構マッドなバディ小説です。『超正気』では、死体が一個しか上がらなかったから(笑)、その分いくつか上がるかなみたいな感じですね。編集さんには、今までで一番エンタメと言われました。文字数は今までで一番多いです!」

――さらに挑戦してみたいテーマはありますか?

「やっぱりスリラーですね。読後に二度と読みたくないと思うくらいの、超怖い話を書きたいです」

笑顔の献鹿狸太朗さん

――最後に、VOICE IS POWERと題し、「人生を動かした一言」を教えてください。

「ロジャー・ラビットの『笑いのない人生なんて死んだほうがマシさ』という言葉です。強い表現で言い切っているところが好きですね。学生時代にロジャー・ラビットの映画を観て号泣したんです。本当に素晴らしいエンタメ賛歌だと思います」

 

撮影/土岡虎太郎 編集・文/ラボワ編集部

 

Profile

献鹿狸太朗さん

献鹿狸太朗

1999年生まれ。慶應義塾大学大学院修了。16歳の時、「月刊少年マガジンR」にて三ヶ嶋犬太朗名義の『夜のヒーロー』で漫画家デビュー。高校卒業後「ヤングマガジンサード」で『踊るリスポーン』の連載開始。2023年に『赤泥棒』で小説デビュー。『ザ・ワンワンズ』第二巻が近日発売予定。

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